債権回収

【2024年版】お金の回収_強制執行の流れ3ステップ【相続不動産専門 税理士 兼 弁護士が解説】

みなさんこんにちは。

相続と不動産で困った時の一番最初の相談先、

相続と不動産のパーソナルアドバイザー、税理士 兼 弁護士の中澤剛です。

  • 貸したお金が返ってこない
  • 養育費を払ってもらえない
  • 不倫の慰謝料を払わせたい

そういったときに、相手が交渉ではもはや払ってくれる見込みがない場合には、「強制的に」権利を実現する必要があります。それが強制執行です。

相手がどんなにイヤだと言っても、お金を回収するということですね。

 

ここでは、強制執行の手続の大きな流れについて説明していきます。

強制執行は3ステップ

強制執行は3ステップです。

  1. 債務名義等の取得
  2. 情報収集 (※予め情報を持っていれば、省略することも可能)
  3. 強制執行

以上の3つです。順に見ていきましょう。

ステップ1 債務名義(さいむめいぎ)等の取得

ステップ1-1 債務名義の取得

強制執行をするには、何よりもまず、債務名義(さいむめいぎ)が必要となります。

債務名義とは、強制執行手続をするために必要となる、公的機関が作成した書類のことです。

典型的なものは、

確定判決、調停調書、和解調書、公正証書(正確には、執行認諾文言付公正証書)

等です。

以下のリンク(作成中です)にも書いていますが、どのようなものが債務名義として認められているのかについては、「民事執行法」(みんじしっこうほう)という法律に規定されています。

債務名義って何?【弁護士が解説】 ★作成中です★

債務名義の具体例は、いずれも、裁判所か公証役場で作成される書類です。

要するに、債務名義は、裁判をするか公正証書を作るかしないと手に入れることはできないと考えておいてください。

 

誰がどう見ても明らかな証拠があったとしても、裁判所や公証役場などの「公的機関が作成した」書類でなければ、債務名義としては認められないのです。

誰がどう見ても明らかな証拠があるというなら、まずはその証拠を利用して裁判して債務名義を取ってね、というのが法律のルールなのです。

ステップ1-2 執行文の取得

これは執行文のサンプルです。

債務名義(判決など)の末尾に一緒にホッチキス留めされます。

債務名義を取得しているだけでは実は強制執行を行うことはできません。

この債務名義を使って強制執行していいですよ、という最後のお墨付きを裁判所(正確には裁判所書記官)や公証人からもらう必要があります。

これを「執行文」(しっこうぶん)と言います。

執行文があると、「強制執行していい」というお墨付きが与えられたことが、実際に強制執行という実力行使をする人(例えば執行官。裁判所も)に分かるというわけです。

なお、養育費の調停調書や審判など、一部では執行文が不要な債務名義もあります。

リンク 執行文?送達証明書? ★作成中です★

ステップ1-3 送達証明書の取得

さらに、債務名義が相手の手元にも存在することが必要です。

なお、当事務所では、債務名義と執行文と送達証明書の3つを勝手に「債務名義3点セット」と呼んでいます。

これは当事務所限定でして、一般的な用法ではありませんのでご注意ください。

また、不動産の強制執行手続でも3点セットというのがあるので、ちょっと紛らわしいかもしれません。

 

ステップ2 情報収集

 

債務名義があれば、強制執行をすることは法律上は可能となります。

しかし、法律上可能であっても、実際に財産の回収ができるか否かは別の話です。

相手に財産が必要

まず、そもそも相手に財産がなくては、強制執行はできません。

国が相手の代わりに払ってはくれません。

無い袖は振れません。

相手に財産があることが、強制執行の前提なのです。

相手の財産情報が必要

強制執行を成功させるには、相手の財産の情報を調査し、相手の財産を把握しなくてはなりません。

例えば、不動産の所在地、預貯金口座の情報、給料(勤務先情報)、といった財産の情報を把握する必要があります。

相手の財産の情報をどの程度把握しているのかについては、相手との関係性によっても大きく異なると思います。

例えば、赤の他人も同然の人に騙されてしまって100万円の損害賠償請求権を取得した場合のその他人の財産については、持っている情報量は少ないのが通常でしょう。

他方、結婚して5年間同居した末に離婚することとなった元夫が相手であれば、夫婦の関係性にもよりますが、通常は、多くの情報を持っていることでしょう。

いずれにしても、相手の財産の情報が必要で、その情報の質や量が豊富であるほど、強制執行をするには有利ということになります。

相手の財産の調査方法

相手の財産の情報が無いという場合には、以下のような調査手段があります。

(改正民事執行法が令和2年に施行され、財産の調査方法が拡充されました)

  1. 不動産の調査
  2. 預貯金の情報取得
  3. 株式の情報取得
  4. 財産開示
  5. 勤務先の情報取得
  6. 不動産の情報取得

相手の財産の調査方法については、詳しくは、こちらの記事をご覧ください。★作成中です★

ステップ3 強制執行

こうして、相手の財産の調査も終わったら、判明している相手の財産に対して、いよいよ強制執行をしていきます。

たとえば、

  • 価値ある不動産が判明すれば、不動産の差し押さえをします。
  • 十分な残高のある預貯金口座や証券口座が判明すれば、預貯金や証券口座の差し押さえをします。
  • 高級時計や絵画など、高額な動産を所有していることが判明すれば、動産の差し押さえをします。
  • 勤務先が判明すれば、給料の差し押さえをします。

このようにして、債権を回収していく、というわけです。

 

 

ABOUT ME
弁護士 中澤 剛
相続と不動産の法律と税金を専門に扱う千代田区内唯一の弁護士 兼 税理士。 相続紛争など、家族にまつわる紛争案件と紛争案件の経験を生かした紛争予防(相続紛争や認知症によるトラブルの生前対策、税金対策)が強み。 「幸せの土台は家族関係」という想いから、日本中に感謝と敬意のある家族関係が増えることを目指して活動中。 息子(10歳)&娘(7歳)の父。 2010年弁護士登録。2018年税理士登録。 東大法学部卒。東大ボート部出身。淡青税務法律事務所所長。 倫理法人会、中小企業家同友会所属。
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