養育費と調停

養育費の調停の流れを弁護士が解説

養育費の調停を申し立てると、その後はどのような流れで手続きが進んでいくのでしょうか。

この記事では、養育費の調停を申立てた後の流れについて解説します。

自分でこれから調停を申し立てたいという方については、こちらの記事をご参照ください。

【自分でできる】養育費の調停を申し立てる方法を弁護士が解説

注)養育費の調停の申立てはご自身でされて構わないと思いますし、上記の申立ても、養育費のみの調停を申し立てる例です。

仮に、養育費だけの調停ではなく「離婚」調停を申し立てるような場合には、弁護士に依頼することを強くお勧めします。

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養育費の調停の流れ【郵送で申立てた場合】

調停の大きな流れは、上記のとおりです。

調停の申立て後、事務手続きを経て、第1回調停期日が決まると、実質的に調停手続きが始まります。

調停が無事に成立すればそれで終了です。

調停が不成立の場合は審判に移行します。

審判で不服がなければそれで確定しますが、不服があれば、即時抗告(そくじこうこく)がなされて、高等裁判所が判断します。

(これに対して不服があればさらに最高裁の判断がありますが、最高裁まで行くのは非常に稀です)

養育費の第1回調停期日前

郵送で調停を申し立てた場合には、裁判所で受け付けられて、事件番号が決まります。

裁判所は、この事件番号によって、一つ一つの事件を区別しています。

その後、書類の不備などがあればそれを訂正した上で、第1回の期日を調整します。

通常は、申立から2週間前後で、裁判所から、「調停期日指定書」が届きます。

そこに、調停期日の日時や、どこの裁判所の何階のどこに来てください、という記載があります。

養育費の第1回調停期日開始

いよいよ第1回調停期日の日です。

「調停期日指定書」と申立時に提出した書類のコピーを忘れずに持参し、指定の日時に指定の場所(家事書記官室)に行きましょう。

※期日の前に、申立時に提出した書類については、読み返しておきましょう。

※コピーで提出した書類(源泉徴収票や過去に養育費について合意した公正証書などがあればそのような書類)は、原本を持参するようにしましょう。

※待機時間中に読む書籍などもあると良いです。

受付

まずは受付です。

調停期日指定書記載の事件番号と、ご自身の名前を伝えましょう。

待機

受付が終わると、待合室で待つように案内されます。

申立人待合室で期日開始まで待ちます。

待合室は、他の調停を申し立てているや、弁護士と一緒に待機している人などで混雑していることも多いです。

開始

待合室で待っていると、開始時間前後に調停委員の人が待合室に呼びにきます。

一緒に行くと、調停をしている部屋に案内されます。

最初は、調停の手続きの説明が行われます。

人生経験のある、男性と女性の2名の調停委員がです。

審判官(裁判官のことを調停ではこう呼びます)が説明に同席している場合もあります。

最初の説明では、相手方も通常は同席します。

事情により相手方と顔を合わせたくない場合には、申立時に、「進行に関する照会回答書」にその旨を記載しておきましょう。

参考:【自分でできる】養育費の調停を申し立てる方法を弁護士が解説

まず、冒頭で調停委員が自己紹介をします。

その上で、調停の手続きの説明をします。

調停委員から説明される内容は、以下のようなことです。

・調停を、裁判官と調停委員の3名からなる調停委員会が担当すること

・調停は話し合いで解決する手続きであり、白黒をつける手続きではないこと

・調停委員は、双方からの言い分を交互に聞くこと、その時間は、通常20~30分程度であること

・1回の調停の時間は、通常1~2時間程度であること

・双方が合意に至れば、調停が成立すること

・調停調書は、裁判の判決と同じく、強制執行もできること

・話し合いがまとまらなければ、取下げや不成立により調停は終了すること

・不成立となった場合には、審判や裁判があること

(以上はあくまでも例です)

説明終了後(申立人からの事情聴取の話)

その後、通常は相手方のみが退席し、まずは申立人から話をします。(特別な事情があれば、相手方から聞く場合もあり得ます)

養育費に関する申立てすが、その場合でも、他の事情(離婚や財産分与、子どもの面会交流など)についての確認もされるかもしれません。

その上で、養育費について関連する事情を聴かれることとなります。

相手方の事情聴取

ある程度概要を伝えたら、交替になります。

最初にいた申立人待合室で待ちましょう。

(20~30分待ちますので、何か時間つぶしの道具などがあると良いです。このブログで勉強もオススメです・笑)

20~30分待っていると、また呼ばれます

再入室

再入室では、こちらの主張に対する相手の言い分などを聞かされます。

相手の言い分が出て来てからが、話し合いのスタートです。

・面会交流していないのに養育費は払いたくない

・今はお金がない

・勝手に家を出て行ったのはあっちなのに、養育費を払うなんておかしい

etc様々な言い分が出てくる場合もあります。

他方、特に争いもなければ、1回目で算定表の幅の中で養育費の額を決めて調停成立で終了、という場合もあります。

このように、相手の言い分によって、その後の流れは全く変わってきます。

相手方に収入を証明する資料など、何か追加で用意するべき資料などがあれば、それを次回期日までに用意しましょう、という話になることもあります。

※養育費の額としてどうしても認められるはずなのに、相手が駄々をこねているだけ、というような場合には、審判に移行してもらうこともあり得ます。

次回期日の調整

1回目で話し合いがまとまらない、あるいは追加の資料が必要等の事情により終わらそうであれば、2回目の期日を調整します。

調停委員も多忙ですので、全員が出席できる日を調整していると、次回の期日が2か月後とか、随分先になってしまうこともあります。

【小噺こばなし】

弁護士や調停委員などは、ある期日に都合が悪くて出席できないことを、「差し支えです」などといいます。

都合が悪いです、ということを「差し支えです」という言葉を、裁判の期日の調整以外の場面では、あまり聞いたことがありません。

法律家用語かもしれません。

以上で、1回目の調停期日は終了します。

養育費の第2回調停開始

第2回の調停期日では、受付を済ませて待合室で待機していましょう。

どちらから話を最初に聞くかは、第1回の終了時の内容次第です。

たとえば、相手方が書類を用意してくる、という形で第1回が終了した場合には、その書類の準備を確認する必要がありますので、相手方から始まることとなります。

それをふまえて、また20~30分ずつ、交互に話を聞いていくことになります。

条件が整うまで、この調停が続きます。

養育費の金額で合意すべき条件

期日である程度資料がそろってくると、養育費の額の条件を詰めていくこととなります。

養育費の額については、算定表よりもっと欲しい、という事情もあるかもしれませんが、あまりに過大な養育費を相手に負わせても、結局長続きしません

基本的には、算定表の幅の範囲内に準拠した額であれば、妥当と考えるべきです。

算定表の見方については、こちらを確認ください。

【養育費】新算定表の見方を弁護士がわかりやすく解説【3ステップ】

なお、算定表をうまく使えない、あるいは算定表が妥当しないような特殊ない事情があるケースについては、養育費の算定表に関連する各種記事を参照ください。

養育費の金額以外で抑えるポイント

養育費の額以外に、決めておくべきこととしては、次のようなことがあります。

  • 養育費の支払の終期(18歳まで?20歳まで?22歳まで?)
  • 支払方法
  • 病気や私立大学へ入学した場合の条件
  • 再婚した場合の条件

養育費の調停が成立した後に行うこと

細部を詰めて、無事に調停が成立したら、おめでとうございます。

これで債務名義が取得できたことになります。

相手から今後養育費がきちんと支払われれば問題なし。

もしも支払われなければ、調停調書を債務名義として、強制執行を検討していくこととなります。

債務名義とは?強制執行とは? という方は、こちらをご覧ください。

【養育費の不払い対策】強制執行までの3ステップを弁護士が解説

そのような強制執行されるリスクを考えて、相手方が今後支払ってくれる可能性も非常に高まります。

養育費の調停が成立しない場合は審判

相手方が出頭しない、条件で合意しない、等の場合には、調停が不成立となります。

そのような場合には、「審判」に移行します。

審判は、話し合いの手続きではなく、裁判官が強制的に決定する手続きです。正確には民事訴訟とは違いますが、いわゆる裁判に近いイメージの手続きになります。

ただし、民事訴訟をスピーディにやる手続きと思ってください。

養育費についての審判では、調停で提出した証拠などが当然にそのまま使われるわけではなく、裁判所から、調停の資料を審判の資料にします、という通知があることが通常です。

(自ら再度提出する場合もあります)。

締め切り日までに不足の書類があれば提出し、場合によっては裁判官や相手方(代理人)からの質問に答える審判期日をします。事実関係に争いが少ない場合には、審問にならないこともあります。

裁判官は、書類や審問の結果をふまえて、審判を出す事になります。

養育費の調停を審判でも納得しない際にとるべきこと

審判の内容にもさらに納得できない、という場合には、不服申立が可能です。

ご自身が審判に納得できない、という場合には、弁護士の利用を検討するべきと思います。

不服申し立ての手続きとしては、即時抗告や、これができない場合の特別抗告、許可抗告などと呼ばれる手続きです。

また、例外的にですが、再審という手段もあり得ます。

8,9割の不服申し立ては、「即時抗告」であると思われます。

以上、参考になれば幸いです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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