養育費の強制執行

【しっかり回収】養育費の回収方法【弁護士が解説】

離婚した元夫が、養育費を払ってくれない。どうしたらいいの?

そんな悩みを持たれている方は多いと思います。

そこで、この記事では、養育費の回収方法について、大きな流れを説明していきたいと思います。

この記事は、弁護士歴10年、養育費や債権の回収に強みを持つ、弁護士の中澤剛が作成しています。

債務名義の取得【最優先】

まだ債務名義(さいむめいぎ)を持っていない、という方は、とにもかくにも、債務名義を得ることが最優先です。

債務名義とは、養育費について定めた公正証書や調停調書・判決などの公的書類のことです。

債務名義って何?どうすれば債務名義を手に入れることができるの?

という方は、こちらの記事をご覧ください。

債務名義を持つ人の養育費回収方法

債務名義を持っている方が、養育費を回収する手段は、次の4つのステップのとおりです。

STEP1 まずは交渉

STEP2 交渉しても応じない場合には、間接強制(&交渉)

STEP3 それでも支払わない場合には、財産調査(&交渉)

STEP4 見つかった財産に対して強制執行

STEP1 交渉

話合い(交渉)によって相手が養育費を支払ってくれれば、強制的な手続きは不要です。

強制的手段を取る場合に比べて、時間も早く、費用も安いです。

交渉の中身も、

LINEやEメールを直接送る

手紙を直接送る

弁護士が電話をする

弁護士名手紙を送る

弁護士名内容証明郵便を送る

という方法があり得ます。

一般的には、下に行くほど、強度(本気度)が上がっていきます。

STEP2 間接強制

交渉でも応じない場合には、間接強制(かんせつきょうせい)の申立てをすることをおすすめします。

弁護士でも、養育費に間接強制が認められていることを知らない弁護士もいるので、一般的にはあまり馴染みがないかもしれません。

間接強制というのは、その名のとおり、養育費の支払いを間接的に強制するものです。

間接強制の申立が認められた場合ですが、一例として、相手は、

養育費の不払いが1日あるごとに、毎日1万円ずつ、支払義務が増えていく

ような義務を負います。

こうなると、相手としては、

「早く支払わないと、支払義務の額がどんどん増えていく。早く払った方が得だ」

という気持ちになります

このように、「支払わなきゃ損だ」という精神状態を作り出して、間接的に(心理的に)、支払を強制するので、間接強制と呼ばれます。

裁判所からの書類が相手に届き、相手から事情を聴きとる手続(審尋といいます)もあるので、こちらの本気度を相手に示すことができます。

STEP3 財産調査

間接強制でも支払わない場合には、相手の財産を調査していきます。

相手の財産とは、土地建物などの不動産、預貯金、そして勤務先(※給料という財産)などです。

すでに相手の財産を把握している場合には、財産調査は不要ですが、まだ相手の財産を把握していない場合には、財産調査が必要となります。

財産調査については、2020年4月に施行された改正民事執行法で、非常に強力になりました。

改正民事執行法による財産調査については、こちらの記事もご覧ください。

財産調査の手順は、次のとおりです。

STEP3-1 情報の洗い出し

今までに得た相手の情報や、インターネット上の情報などから、相手についての情報を洗い出します

「●銀行に預貯金がありそうだ」、とか、「株式投資が好きと言っていたから株式を持っていそうだ」、といったアタリをつけます。

STEP3-2 相手の最新住所の調査

住民票や戸籍の附票を取得して、相手方の最新住所の情報を取得します。

そして、最新住所の登記簿を取得し、その住所の不動産の所有名義を確認します。

その結果、相手方の名義であれば、その不動産の差押え(不動産競売の申立て)をします。

相手方の名義でなければ、次のステップに行きます。

STEP3-3 預貯金等の情報取得手続(しないこともある)

相手が多額の金融資産(預貯金、株式等)を持っていると見込まれる場合には、相手の金融資産(預貯金等)を調査する手段があります。

預貯金等の情報取得という手続きで、裁判所に申立てをして行います。

この手続きのメリットは、相手の財産を調査しているということを相手に秘密で行う事ができるので、預貯金等を発見したら、相手に預貯金を引き出されたり隠されたりする前に差押えすることが可能となるという点です。

ただしデメリットもあります。

それは、手数料がやや高額になるという点です。1つの銀行あたり、おおよそ6000~7000円の費用がかかります。10個の銀行に行えば、簡単に数万円の費用がかかります。20個の銀行に行えば10万円を超えます。

しかも、それだけの費用をかけても、預貯金残高が見つかる保証はありません。残高がゼロとか数百円ということも残念ながら稀ではありません。

以上のようなメリットとデメリットを勘案して、STEP3-3の預貯金等の情報取得手続きをするかしないを判断していくこととなります(当事務所にご依頼頂いた場合には、依頼者様と相談しつつ判断していきます)

STEP3-4 財産開示

相手に財産を自白させる手続です。

相手と交渉する重要な機会にもなります(財産開示中に、交渉がまとまることも多いです)。

相手方が働いている場合には、勤務先の情報を得られることも多いです。

STEP3-5 勤務先の情報取得

相手の勤務先の情報を入手する手続きです。

勤務先が判明すれば、給料の差押えをしていきます。

STEP3-6 不動産の情報取得

相手が所有する不動産の情報を取得する手続きです。

所有不動産が判明すれば、不動産の差押えをしていきます。

STEP4 強制執行

STEP2で養育費を増額して、STEP3のいずれかの手続で得た財産の情報をもとに、判明した相手の財産に対して、強制執行をしていきます。

具体的には、不動産を差押えたり、預貯金を差押えたり、給料を差押えたりしていきます。

しっかりと養育費を確保することは、大切なお子さまの未来のために、とても大切なことです。

お子さまの未来のために、ぜひ動き出しましょう!

まだ債務名義をお持ちでない方で、弁護士費用が心配なので、自分で養育費の調停を申し立ててみたい、という方はこちら:【自分でできる】養育費の調停を申し立てる方法を弁護士が解説

改正民事執行法についてもっと知りたいという方はこちら:【養育費の回収】改正民事執行法の4つのポイント【不払い対策】

 

着手金無料、成功報酬制で養育費回収をサポートいたします。

淡青税務法律事務所では、お子さまの未来のため、着手金無料完全成功報酬制の養育費回収サービスを始めました。

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