養育費の算定

【養育費】新算定表の見方を弁護士がわかりやすく解説【3ステップ】

2019年12月に、養育費の算定表が改訂されました。

養育費の算定表は、養育費の額を簡単に素早く決定するために裁判所で用いられている表であり、養育費の額を知る上でとても大切なものです。

この記事では、新算定表の見方についてわかりやすく解説していきます。

養育費算定表の使い方を3ステップで解説


養育費の算定表の見方は、たったの3ステップです。

1 使う表を選ぶ
2 収入を求める
3 線を結ぶ

これだけで、養育費の相場が分かります。

ここでは、自営業で年収445万円の夫と離婚した母親(年収240万円)が、3歳と7歳の2人の子どもを働きながら育てているというケースで、具体的に考えてみましょう。

 

使用する算定表を選択

まずは、使う算定表を選びます。

裁判所の新算定表のページをクリックします。

↑ このようなページが表示されます(画像をクリックすると実際のページに飛びます)。

リンク先には、次の通り、お子さんの数と年齢に応じた養育費の表が9つあります。

  • (表1)養育費・子1人表(子0~14歳)
  • (表2)養育費・子1人表(子15歳以上)
  • (表3)養育費・子2人表(第1子及び第2子0~14歳子ども2人(3歳、7歳)の先のケース)
  • (表4)養育費・子2人表(第1子15歳以上,第2子0~14歳)
  • (表5)養育費・子2人表(第1子及び第2子15歳以上)
  • (表6)養育費・子3人表(第1子,第2子及び第3子0~14歳)
  • (表7)養育費・子3人表(第1子15歳以上,第2子及び第3子0~14歳
  • (表8)養育費・子3人表(第1子及び第2子15歳以上,第3子0~14歳)
  • (表9)養育費・子3人表(第1子,第2子及び第3子15歳以上)

この中から、ご自身のお子さんの数と年齢に合った表を選びます。

先ほどのケースでは、お子さんは2人で、3歳と7歳ですから、表3が用いる算定表となります(下の画像をクリックすると表3に飛びます)。

算定表画像出典:平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について

 

このように、該当する算定表を確定するのがステップ1です。

収入を選択

次は収入を選ぶステップ2です。

養育費については、養育費を受け取る側と支払う側の両者の収入が必要です。養育費は両親が収入に応じて分担するべきですから、支払う側の収入だけで決めることはできないというわけです。

さて、先ほどの算定表(表3)を見てみましょう。

横軸は、養育費をもらう人の年収、縦軸は、養育費を払う人の年収になっています。

表の左下を見てみましょう。

給与と自営とで区別されています。

年収を算出するにあたり、給与所得者と自営業者とで区別されているのです。

給与所得者の年収の算出方法

給与所得者の人の収入を認定する資料としては基本的に前年度の源泉徴収票が用いられます。

その場合は源泉徴収票の支払い総額(いわゆる額面額)の箇所の数字が収入になります。

具体的に、源泉徴収票のサンプルで見てみましょう。

赤枠で囲われた箇所が、算定表で使用する年収となります。

ただし、常にこの数字が使われるわけではありません。

次のメモのように例外があります。

・そもそも相手方が収入の資料を出さない場合はこちら

・相手方が働けるのに働けず無職の場合はこちら

・相手方が自らの役員報酬を減らしている場合はこちら

自営業者の年収の算出方法

自営業者の人の収入については、基本的に、前年度の確定申告書・第一表を用いて計算します。

 

「所得金額」(画像のA)から、「社会保険料控除」(画像のB)を控除(マイナス)し、

「青色申告特別控除」(画像のC)を加算(プラス)して算出します。

「課税される所得金額」を「そのまま」使うという説明が世の中では散見されますが、不正確ですので、注意してください。

(*そのまま使うのではなく、「課税される所得金額」から、雑損控除や扶養控除を加算するなどすれば問題ないのですが、上記のA-B+Cで計算するやり方の方が、分かり易いのでそちらを推奨します)

ただし、数点、例外があります。

減価償却費の問題や、経費の過剰な計上が疑われるケースです。

詳しくはこちらをご覧ください。

【養育費】自営業者の減価償却費は収入の上でどのように考慮されるか

【養育費の算定】経費が多すぎる自営業者!こんなとき、養育費はどうなる?

 

以上がステップ2、年収の出し方です。

線を結ぶ

最後は、ステップ2で算出した年収の箇所の線を結ぶだけです。

ステップ2で年収を計算したところ、今回のケースでは、元夫は自営業で年収445万円、母親は給与所得者で年収240万円となったとしましょう。

算定表の表3を見てみると、445万円(自営)や240万円(給与)に近い数字はありますが、同額の数字はありません。

この場合は、それぞれに最も近い数字を用います

あとは、その2つの数字から縦横に線を伸ばしてクロスさせます。

以上により、算定表による養育費が算定されます。

今回で言えば、8~10万円の帯の中でクロスしていますので、算定される養育費の額は、8~10万円ということです。

養育費算定表の使い方はシンプルです

 

以上のとおり、新しい養育費の算定表の使い方は、たったの3ステップです。

1 使う表を選ぶ
2 収入を求める
3 線を結ぶ

の3つです。

特に2の収入を求めるの箇所は、簡単なようで間違えてしまっている人も多いので、注意してください。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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