解決事例集 Case

不動産分野の解決事例

住民税などの優先債権に劣後することを踏まえて交渉で賃料を回収した事案

担当弁護士
中澤 剛
トラブル内容
賃料の未払い
解決方法
任意交渉
ご依頼者
N社様(法人) / 法人(不動産業者様)

ご相談までの経緯・背景

家主様と借主との従前の人間関係から、家主様は借主に滞納があっても大目に見ていました。
そうしたところ、滞納がたまりにたまり、ついに約1000万円という金額になってしまいました。
その後、借主との関係に変化もあり、未払い金の支払を求めて行くこととなりましたが、支払に応じて頂けず、ご相談にいらっしゃいました。
なお、区画整理事業の影響で、借主は退去しなければならないことになりました。

解決に向けてのポイント

約1000万円もの多額の未払い金がある一方で、借主には十分な収入がなく、しかも住民税などの未払いがある様子でした。
そのような中で、いかに回収を図るかがポイントでした。

区画整理事業による退去が必要なことを踏まえて、いわゆる立退料が借主に支払われると考えて、その立退料を賃料の回収に充てることが必要でした。
しかし、強制的な手段を用いると、住民税などの租税公課が優先するために、十分な回収が図れない恐れがありました。

当事務所がかかわった結果

当事務所は、立退料の回収をするということと、他の優先債権に劣後しないという要請を両立させるために、交渉により立退料の優先支払を実現することを目指しました。
相手との粘り強い交渉の結果、未払い賃料約1000万円全額の回収を実現することができました。

依頼者様からのコメント